リノベーションの注意点 成功させる6つのポイント
リノベーションをするなら、失敗はしたくありませんよね。実際にリノベーションを経験した人の失敗談から、リノベーション時に注意しておくべきポイントを整理していきます。また、満足度の高いリノベーションをするためのポイントもまとめますので、是非参考にしてみてください。
目次
物件選びのポイント
周辺地域の下見
物件探しの段階で、周辺地域の下見も合わせて行うことも重要なポイントです。
実際に住み始めてから、近隣の治安の悪さに気づいてしまったら後悔してしまいます。都道府県警が出している防災マップも判断材料になると思います。
利便性
最寄駅までの距離を重視する人は多いと思います。徒歩何分というような表記は実際に歩いてみないと正確にはわかりません。
というのも、信号待ちや坂道などは考慮されておらず、分速80mで計算されているからです。周辺地域の下見と合わせて、実際に駅までどのくらいかかるのか計測してみてください。
交通騒音
休みの土日に下見に行ったところ静かだったが、平日は交通量が多く騒音で悩まされるというケースもあります。
国道沿いの物件は交通条件など詳しく不動産会社に確認したほうが良いでしょう。
隣人との相性
中古物件探しの際、建物の状況や室内の様子に目が行きがちですが、ご近所の雰囲気も忘れずに確認しておきたいポイントです。
もし、隣家の人と顔を合わせることがあれば、明るく挨拶をしてみましょう。
挨拶をしても無視された・ベランダにゴミが放置されている・庭が荒れているなど、違和感を覚える点があれば要注意です。
共用部分
エントランスや共用廊下がバリアフリー化されていないと、お年寄りや障害を持つ方は暮らしにくいかもしれません。若く健康な人でも、怪我をしたときに使いづらさに気づくこともあります。
また、住戸数に対してエレベーターが少なすぎると、朝の通勤時間帯に「エレベーター待ち渋滞」が生じストレスを感じる要因になります。
費用に関するポイント
予算設定
リノベーションの事例を見ていると、あれもこれもと色々採用したくなり、予算はどんどん膨れていってしまいます。
特に、水回りの設備は高額になりがちですので注意しましょう。
とはいえ、妥協し過ぎると、当初の希望があまり反映されず、心の弾まない結果になりかねません。しっかり優先順位を決めて予算設定をしましょう。
想定外の費用
一見きれいに見える中古物件でも、内装を解体してみたら内部で痛みが進んでいる場合もあります。その補強工事に想定外の費用が掛かってしまい、その分リノベーション費用を削らざるを得なくなることがあります。
税金や修繕積立金
マイホームを購入すると、毎月のローン返済のほか固定資産税を毎年支払うことになります。
さらにマンションの場合は、共益費・修繕積立金の支払いが必要です。住宅ローンは「いくら借りられるか」だけでなく、借入金以外の出費を合わせても「無理なく返済できるかどうか」を考えることが大切です。
リノベーション以外の費用
中古住宅の物件価格と工事費用のほかにも掛かるお金があります。
引越し費用や新しい家具・カーテンの購入費用も計算に入れておきましょう。
既存の住まいをリノベーションする場合は仮住まいの家賃も必要です。
建物構造・マンション規約に関するポイント
マンションでは原則的に専有部分(室内)のリフォーム・リノベーションが可能ですが、条件によっては希望の工事ができないこともあります。
構造上の問題
建物の構造上、撤去ができない柱や壁があり希望通りの間取りにできない場合があります。
縦方向に配管を通す「パイプスペース」の位置も移動できません。
また、床下を通る排水管のレイアウトによっては水回り(キッチン・浴室)の大きな移動が難しいケースもあります。
規約上の問題
一般的にマンションでは管理規約でリフォーム・リノベーションに関する規定が設けられており、建物の構造上とくに問題がなくても、希望の工事ができないケースがあります。
規約の内容はマンションごとに異なりますが、フローリング材は一定以上の遮音等級を満たした製品を使用するように定められていることが多いです。
その程度の制約であればプランニング作成の妨げにはなりませんが、なかにはカーペット以外の床材を禁じているマンションもあります。
間取りに関するポイント
動線
居室や建具をやみくもに配置すると、同時に開けるとぶつかってしまうドアがある、スイッチが隠れてしまう、というような不都合が起こり得ます。生活動線を短くすれば生活がしやすくなります。例えば、洗面所、洗濯機置き場、物干し、クローゼットが近くにまとまっていれば家事がしやすいですよね。
収納力
収納力が足りないと、新たに家具を買い足す必要が出てきます。しまう物によって奥行きが必要だったり、大きさが必要だったりと、使いやすさに直結するため、プランニングの段階で収納スペースについてはきっちり決めておきましょう。使う場所としまう場所が離れていると片付けも億劫になりますので、注意しましょう。
トイレの位置
トイレがリビングやダイニングに近いと、気を使って使いづらくなる場合もあります。間取り変更した場合は特に注意して、廊下や収納などを挟んだ配置にしましょう。
排水管の音
マンションで、排水を階下に流す排水スペースが寝室に隣接していると、昼間は気にならなくても夜間に気になるというケースがあります。配管スペースは移動できないため、遮音シートをするなどの対策が必要です。
プライベート性
間取りによっては、玄関を開けるとリビングやキッチンが丸見えになることもあります。開放的な間取りにすることばかりに気を取られプライバシー性が欠けていてはリノベーション後の過ごしやすさに影響します。来客や通行人の視線がまっすぐ入らない様、間取りを考える必要があります。
冷暖房効果
広々とした空間は開放感があり魅力的ですが、冷暖房効率が悪いというデメリットもあります。暖かい空気は上に昇り、冷たい空気は下に降りるという性質があるため、高さのある部屋は注意が必要です。床暖房の採用や窓の断熱対策をしましょう。
環境に関するポイント
室内温度
リノベーションをする際は、デザイン性だけではなく、住まいの過ごしやすさも重要です。断熱性の低い住宅は、冷暖房効率が悪く、結露やカビの発生の原因にもなります。熱の出入りの多くは、ドアや窓ですので、内窓を設置するなどの対策が必要になるかもしれません。「夏暑く、冬寒い」といったことにならないよう、バランスの取れたリノベーションを考えましょう。
天井高
キッチンなどの水回りの移動をする場合。床を上げて配管スペースを確保することがあります。床を高くすると天井までの高さが低くなるため、身長のある方には多少窮屈に感じる場合もあるため注意が必要です。
予期せぬ騒音
天井は二重構造の場合、天井材を取り払って天井高を上げることができます。配線や配管が剥き出しになっているスケルトン天井は、ラフな感じで人気もありますが、防音の役目があった天井裏のスペースがなくなるため、上階からの足音や物音など直接響きやすくなる場合もありますので注意が必要です。
デザイン面のポイント
手持ちの家具と相性
手持ちの家具をそのまま使用するつもりだったのに、リノベーション後の住まいに持ち込んでみたらテイストが合わないケースもあります。
打ち合わせの段階で、家具との相性なども相談するようにすれば、リノベーション後にがっかりすることもなくなります。
流行のインテリアの飽き
インテリアのテイストには流行があります。雑誌やインターネットで多く見かける内装を「流行っているから」という理由だけで採用すると、数年後に流行遅れに感じたり、飽きてしまったりする可能性があります。
壁紙クロスは比較的簡単に張り替えることができますが、床や間取りなどは手間や費用が多くかかりますので、慎重に決定しましょう。
売却のしやすさ
将来的な売却を視野に入れている場合は、一般的な間取りにしておくほうが無難かもしれません。
リノベーションは住まいへのこだわりを自由に反映できることが魅力ですが、間取りや内装が個性的な物件は、売却に時間が掛かることが多く、結果的に値下げすることになる可能性がありますので注意しましょう。
後悔しないリノベーションを実現するために
リノベーションは自由に好みの住まいにできると考えている方は多いと思いますが、後々後悔しないようポイントをしっかり押さえておく必要があります。
住まいの周辺地域の下見、予算設定や費用、建物の構造やマンション規約、生活しやすい間取りや室内環境、デザイン面について打ち合わせ段階のうちに見落としがない様にしましょう。
住み心地の良い住まいにリノベーションできるよう、できる限りリノベーションに関する知識をつけておくことが後悔しないポイントになります。
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